宕陰出張所前の棚田で、8月24日(土)に「宕陰竹灯籠」を開催しました!
宕陰地域では、たいまつを持って田を練り歩き、
農作物の害虫を駆除する「虫送り」という風習が受け継がれています。
現代のように便利な農薬や電気柵が無かった時代、
人々はその年の豊作を願いながら、たいまつの火で農作物を守っていたそうです。
宕陰地域では、毎年8月末に棚田に竹灯籠を設置して「宕陰竹灯籠」を開催し、虫送りの風景を再現しています。
愛宕山の西側、標高約450mに位置する宕陰は、街中と比べると-4℃ほど涼しい気候です。
そんな宕陰でも当日は猛暑日でしたが、地域住民一丸となって約300本の竹灯籠を設置しました。
宕陰の灯籠は竹の上部に火を灯しているので、
棚田がゆらゆらと揺らぐ優しい灯に包まれ、幻想的な風景が広がります。
午後6時になると、お店がオープン!
樒原特産物加工部による「からかわ昆布」(サンショウの木の皮を入れた昆布の佃煮)などの特産品販売は大盛況でした。
宕陰小中学校による夏野菜販売ブースでは、
「美味しい野菜売ってます~!」と、子供たちの元気な声が響きます。
今年は、宕陰・水尾地域担当の京都市北部山間かがやき隊員による呈茶席もあり、
お抹茶と美味しいお菓子でほっと一息つかれるお客様も。
あたりが暗くなってきた午後7時。
開会式後、樒原の四所神社から送られた火を分け合って、いよいよ点灯です!
1つ、また1つと灯りがともります。
あっという間に、棚田が竹灯籠の灯火でいっぱいに!
年に一度の幻想的な風景が広がります。
虫の声と川のせせらぎが聞こえる静かな里山で、昔の先人たちも同じ景色を見ていたのでしょうか。
皆さんゆっくりと棚田を散策され、思い思いに晩夏のひと時を過ごされていました。
多くの皆様のご協力で今年も無事開催できたことに感謝申し上げます。
宕陰に足を運んでくださった皆様、ご来場ありがとうございました。